賢い確定申告のために
1. Document, document and document
- レシートや銀行ステートメント、請求書などは日頃から取っておきましょう。
- もしIRSから税務調査が入った場合、控除費用の立証ができないと否認されます。納税者側に立証責任があります。
- 特に仕事に絡んだ出張旅費、交際費、交通費などは、金額・日付・支出のビジネス目的を書面(会計帳簿、日誌、支出報告書など)での記録とともに、それを裏付ける請求書、レシート、支払い済み小切手なども保存すること。交際費に関しては、さらに詳しく接待の場所や接待を受けた人の情報も必要です。
- 自分の車を会社の仕事で使用し会社からの払い戻しがない場合にはマイレージ記録を残しましょう。
- 証拠書類は最低3年間は保存しましょう。また、総収入を25%以上過小申告した場合6年前まで遡って監査が入ります。
2. 締め切り直前のファイリングは避けよう
確定申告をするにあたっては、入念な準備が必要です。勤務先や金融機関から送られてきたForm「W-2」や「1099」などの収入を証明する書類、レンダーからのモーゲージ支払明細書や医療費や寄付などの各種個別控除のための証拠書類を集めます。ご自身で申告する場合には、該当する控除やクレジットなどのリサーチも必要です。余裕を持って準備し締め切り(4月15日)ぎりぎりの申告は避けましょう。締め切りに間に合わなかったりミスが発生するケースもあります。
3. 控除方式を理解しよう
所得税を計算する過程で、「Standard Deduction」方式、「Itemized Deduction」方式のうち有利な控除方式を選択します。「Itemized Deduction」は医療費の一部、持ち家のローン金利や固定資産税、寄付、仕事に絡んだ経費等などを個別に控除できます。
4. 株式を売却し損失が発生した場合でも申告を
株式等の合計売却損は年間$3000ドル(夫婦個別申告では$1500ドル)まで控除可能です。控除限度額を超えた分は翌年度以降に持ち越しできます。
5. 専門家に相談・依頼しよう
税制は毎年変わります。特に不況時には景気刺激策として各種優遇税制が導入されることがあります。払い過ぎた税金の還付だけでなく補助金的な意味合いでのクレジット(Refundable Credit)をもらえる場合もあるので、CPAや税理士などの専門家に相談することをお勧めします。特に下記の方は相談するメリットが大きいでしょう。
- 自営業の方
- 給与所得以外の収入がある方
- 人生の大きなイベントがあった方(結婚、離婚、お子様の誕生、家の購入など)
- 持ち家の方
- 節税を考えていらっしゃる方
納税者の申告資格、扶養家族、収入額、居住者ステータス、年齢などにより申請可能な控除項目・控除金額、クレジットに違いが生じますので詳しくは、専門家にご相談ください。